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糖尿病はインスリン不足でおこる代謝異常

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糖尿病は、食べたものがエネルギーに変わっていく代謝過程がうまくいかない病気です。

  • 食物などがエネルギーに変わる過程を、代謝という。
  • 人体は、酵素・ホルモン・神経系が作用し合って内部環境を一定に保ち、必要に応じてエネルギーを得られるしくみになっている。
  • 代謝の流れを調節するのがホルモンの役目。
  • ホルモンの分泌が多すぎたり少なすぎたりすると、代謝に異常をきたす。
  • ブドウ糖の代謝を調節するのがインスリン。

食物をエネルギーに変える過程か代謝

人間は、生きて活動するために食物をとり、消化液によってそれらを分解し、消化管から体内にとりこみます。吸収された栄養素は体のさまざまな器
官、組織で、エネルギーとして利用されます。

この食物がエネルギーとして利用される過程が、代謝です。

物質が変化してエネルギーを出すといえば、たとえば、ガスに火をつければ燃える、燃えれば(酸化して)熱を出す、というのもそうです。しかし、こんな過激な酸化を人体の中でやられてはたまったものではありません。

体の内部環境をできるだけ一定に保ちながら、必要に応じてエネルギーを得られるよう、体の中では、酵素と、ホルモンと、神経系が微妙に作用し合
って働いています。

代謝異常の病気とは

食べたものが体内できちんと利用され、また、体の環境を一定に保つ(ホメオスターシス=恒常性)ためには、微妙な調節が必要なわけです。

この調節をするのがホルモンです。ホルモンは血液やリンパ液の中に直接人りこんで、ごく少量でいろいろな作用をおよぼします。

ホルモンの分泌を内分泌といいますが、ホルモンの分泌が多すぎたり少なすぎたりすれば、体内の物質の流れに異常をきたし、さまざまな症状があらわれるのです。

また、ホルモンが体の組織で働くためには、組織の側にホルモンーレセプターという受容体が必要なのですが、このレセプターに問題があっても、代
謝異常の病気となります。

ブドウ糖の代謝を助けるインスリン

ブドウ糖は、人体にとって主たるエネルギー源なので、体の全組織が活動できるように、血液中には常に一定量のブドウ糖が存在していなければなりません。しかし、血液中のブドウ糖は多すぎても体に害をおよぼします。

体の組織がブドウ糖を要求すれば、血糖を上げるホルモンが分泌されます。アドレナリン、ノルアドレナリン、グルカゴンは、肝臓や筋肉のグリコーゲ
ンを分解して、ブドウ糖にして血液中に放出します。

血糖が高くなれば、インスリンが分泌され、ブドウ糖が細胞内に入るのを促進し、また、肝臓のグリコーゲン分解をおさえます。「グリコーゲン」は、ブドウ糖分子がたくさんつながったものです。

インスリンは、このようにブドウ糖の代謝の調節に欠かせない働きをするので、インスリンの分泌がなかったり、あるいは不足すると、ブドウ糖の代謝
の調節がきかなくなるのです。

インスリンは、血液中のブドウ糖を組織細胞内にとりこむための調節をしていますが、血糖の濃度が適切に保たれていれば、インスリンの作用は特に必要ないと考えられています。

ただし、血糖は、食事をしたり、運動をすると、上下します。

つまり、食後は、消化管から吸収されたブドウ糖で一時的に血糖が上がり、肝臓を通過するとき、代謝を促進するために、インスリンが必要となります。

また、運動をすると、ブドウ糖をエネルギーとして利用するため、血糖が下がります。

このように、人は生きているかぎり、新陳代謝をくり返しています。

 

糖尿病の定義はとは?

世界保健機構(WHO)は、糖尿病を次のように説明しています。

  1. 遺伝的要因と環境因子が 発症に起因すること。
  2. インスリン作用不足が見られること。
  3. インスリン作用不足に基づく高血糖、その他の代謝異常が見られること。
  4. 高血糖の持続による口渇多飲、多尿、体重減少をきたし、重体になれば昏睡にいたること。
  5. 細小血管や神経が持続的に侵され、網膜症、腎症、神経障害の合併を引きおこすこと。
  6. 食事制限、運動、インスリンなどの薬剤が、病態の改善に有効。 

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