糖尿病の合併症にほかにこういうものがある
糖尿病はいろいろな病気かかかわっていて、用心しなければならない合併症があります。
- 心臓血管の動脈硬化が招く、狭心症と心筋梗塞。
- 脳血管の動脈硬化が招く、脳出血と脳梗塞。
- 皮膚組織が腐る足の壊疸。
- 免疫力が低下することによって、さまざまな感染症にかかりやすくなる。
- 糖尿病からくる歯肉炎、歯槽膿漏もある。
- 糖尿病患者は、白内障も合併しやすい。
血管障害をおこしやすい
糖尿病は”血管の病気”といわれるほど、さまざまな血管障害をおこしやすいものです。なかでも、心臓の血管の内側が狭くなり、酸素や栄養を送りこ
む冠動脈に硬化がおこると、「狭心症」や「心筋梗塞」の危険性が高まります。
糖尿病性神経障害を合併していたりすればなおさら、胸の痛みなどを感じない場合も多く、それだけに処置が遅れて、命とりにもなりかねません。
狭心症は50~60代の男性に多く、心筋梗塞は、若年者にもあります。
糖尿病では、心筋梗塞による死亡者が、健康な人に比べて男性で2倍、女性で3倍といわれています。定期的な心電図検査を行い、心臓の状態をチェクする習慣が大事です。
脳出血と脳梗塞
脳出血も動脈硬化からくるものですが、その誘因となっているのは、高血圧です。突然、意識がもうろうとし、手足が麻痺して、またたくまに症状が進みます。
ただ、糖尿病の介併症としては、脳出血よりも脳梗塞のほうが多く見られます。脳梗塞には、脳血栓と脳塞栓がありますが、脳動脈に血栓が生じる脳血栓が目立ちます。
症状は、血管の詰まった場所によっても違いますが、めまい、顔面や半身の麻痺、意識障害などが見られます。数時間後に症状が重くなることもあれば、好くなることもありますが、たとえ、軽くなったからといって、ほうっておいてはいけません。
足の壊疸ができやすくなる
壊疸というのは、靴ずれやちょっとした傷が原因で、そこに細菌が繁殖して化膿が進み、ついには皮膚組織まで腐ってしまいます。そのままくずれて
低瘍になったり、骨まで腐ったりする病気です。
足の指や指先、足の甲、襄、かかとなど、足のほとんどの場所に発症するおそれがあり、重傷になると、足や足の指を切断しなくてはならないことさ
えあります。最悪の場合は、敗血症にまでいたってしまいます。
壊疸には、動脈硬化のためにおこるものと、足の神経障害のためにおこるものがありますが、本人が痛みや不快を感じにくい神経障害による壊疸は、特に注意が必要です。家族に足の異様な臭気を指摘されて、初めて気づく人もいるほどです。
糖尿病性壊疸をおこさないためには、血糖コントロールはもちろん、ふだんからこまめに足の手入れをすることです。
免疫力低下で感染症にかかりやすい
糖尿病は、体の免疫力をだんだんと低下させます。細菌と闘う白血球も減って、体内に侵入してくる細菌やウイルスに対する抵抗力が弱まるのです。そのため、全身にさまざまな病気がおこりやすくなります。
ちょっとした風邪が原因で、肺炎になったり、腎症や膀胱の機能障害がともなう場合は、尿路感染をおこしやすくなります。ブドウ球菌などの病原菌
が尿道から腎臓へと入りこむと、腎孟腎炎を招きます。
歯肉炎・歯槽膿漏をおこしやすい
糖尿病では、血液の流れが悪くなり、雑菌もつきやすいため、歯肉炎や歯榊膿漏をよくおこします。糖尿病性の歯肉炎は、出血しやすいのが特徴です。それからさらに一歩進んだのが、歯槽膿漏です。
歯槽膿漏になると、出血、口臭、歯茎の炎症などがあらわれ、しまいには、歯肉がやられ、歯がグラグラしてやがてぬけ落ちてしまいます。
これらを予防するには、毎日の歯みがきが欠かせません。できれば、毎食後と寝る前の計4回は磨きたいものです。
年に2回くらいは歯科を受診し、歯垢をとってもらいましょう。
目の病気の糖尿病性白内障もおこる
糖尿病によっておこる目の病気は、網膜症だけではありません。よく知られている白内障もそのひとつです。
白内障になると、眼のレンズにあたる水晶体が濁り、目の前がぼやけてきます。レンズが白くなるので、黒い瞳の部分が白くなり、視力が少しずつ落
ちて、明るいところでも物が見えにくくなるのです。
白内障は、誰にでもおこってくる老化現象ですが、糖尿病患者はそうでない人より、数倍発症率が高いといわれています。
しかし、糖尿病の状態さえよくしておけば、安全で確実な手術によって視力をとり戻すことができます。
糖尿病の合併症にほかにこういうものがある

